2013年1月22日火曜日

研究者「中国の一人っ子世代はワガママで責任感も協調性もない傾向」 ?

_

●22日、「一人っ子」という中国独特の世代が最近、各国のメディアから幅広い注目を集めている。写真は湖南省長沙市の小学校で子供の様子を見る親たち。



ロケットニュース24 2013年1月21日
http://rocketnews24.com/2013/01/21/286512/

 研究者「中国の一人っ子世代はワガママで責任感も協調性もない傾向」 
 中国人「誰だって中2病ぐらいかかるだろ」

 世界的に類を見ない中国の人口抑制政策「一人っ子政策」。
 民族や地域によっては例外や緩和も見られるが、多くの中国人にとって子どもは一人きりだ。
 そんな彼らは両親に双方の祖父母6人の愛情を一身に受けて育つ。
 甘やかされるケースが多く「小皇帝」などと呼ばれることが多い。
 この中国の政策によって生まれた「一人っ子」を対象とした研究が物議を醸している。

 その研究によると「中国の一人っ子政策世代はワガママで責任感も協調性もない」というのだ。

 研究はオーストラリアのモナシュ大学を始めとした研究チームが北京市に住む421名の中国人青年に対して行ったものだ。

 被験者を一人っ子政策前に誕生した2グループ、政策開始後に誕生した2グループの計4グループに分け、経済学に関するゲームを体験してもらう。
 その結果から彼らの価値観や思想が分析された。
 すると、両者は主に人とのコミュニケーションの部分で大きな違いが認められたという。
 
 この結果について、モナシュ大学のリサ・キャメロン氏は

 「一人っ子政策の結果として、彼らはそれまでの世代と比較して、ワガママ、極度に他人を信用せず、信用されることもない、またリスクや競争を嫌う。
 そして消極的で悲観的にして責任感もなく神経質な傾向にあると言えます。
 このような傾向は中国社会に影響を与えるだけでなく、ひいては経済にも影響を与えると考えられます」
と、話している。
 事実、政策開始後に生まれた世代では、自営業などリスクが高い仕事は人気がないそうだ。
 
このニュースに対し、中国のネットユーザーは

「全てを“一人っ子政策”のせいにするのはどうかと思う」
「一人っ子政策がなければ今頃中国は人口爆発で崩壊してる」
「中2病かよ(笑)誰だって中2病になるんだから仕方ない」
「40代50代のマナーの悪さをどう説明する?」
「ちょっと極端……」
「古い価値観で見るとそうかもしれないけど、これからは一人っ子世代の価値観が主流になるのでは?」
「ウチらだって大変」
「一人っ子だって幼稚園や学校でいろいろ揉まれてるって」

などと反論している。
 
 確かに、中国国内でも一人っ子政策施行後の1980年以降に生まれた世代は“80後”、“90後”などと呼ばれ、それまでの世代と価値観が違うとされている。

 だが、中国人によると
 「それは一人っ子政策のせいというより、市場経済の導入で小さい頃から物質的に豊かだったからでは?」
とのこと。
 この研究結果は中国のネットユーザーにはピンとこなかったようだ。

(文=澤井恵)




レコードチャイナ 配信日時:2013年1月23日 19時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=68733&type=0

中国の一人っ子は「崩落の世代」?!
=独特の世代に注目する海外メディア―中国メディア

 1月22日、「一人っ子」という中国独特の世代が最近、各国のメディアから幅広い注目を集めている。
 東方早報が伝えた。

 米科学誌「サイエンス」にこのほど、オーストラリアの4大学が、1975年から1983年の間に生まれた北京市民421人に対して実施した調査研究に関する論文が掲載された。
 これによると、一人っ子世代は、
 「人と人との相互信頼度が低く、ネガティブ思考に陥り易く、リスクを避け安定した職業に就くことを望む傾向がある」
という。
 この論文が発表されると、世界各国で熱い議論が巻き起こった。
 米CNNなどは、中国の
 「一人っ子」は、両親から溺愛され、自分の事しか考えない利己的な大人に育っている」
と批判。
 また、ある欧米メディアは、中国の「一人っ子」を、「崩落の世代」と名づけた。

 「一人っ子」は家庭の中心であり、どの家庭も子供を中心に回りっている。
 彼らの中には、礼儀をわきまえず、責任感が欠落し、強すぎる自意識を持った人間に育っている子供がいることは否めない。
 生涯にたった一人の子供しか持つことができない親にとって、
 「子供の出世・成功」は何よりも切実な願いとなり、子供の興味・年齢・個性などお構いなしに、親自身の願望を子供に無理やり押し付ける傾向がある。
 そのため、学習嫌いになり、性格まで歪んでしまう子供もいる。
 ある両親は、子供の友達づきあいに干渉し過ぎ、友達と一緒に過ごす時間をことごとく奪ったため、子供は、自身の社交力を伸ばせず、他人を信頼することが不得手になった。
 さらには、中国独特の「祖父母による孫育て」によって、祖父母に育てられた子供の多くが、甘やかされた結果、責任感の無い人間になっている。

 だが、この研究報告には片手落ちの部分もある。
 サンプル量が少なく、一部が全体を反映しているとは言い切れないため、「一人っ子」を全面否定することはできない。
 英オックスフォード大学の研究者は、
 「社会が豊かになると、人々の苦しみに耐える精神力は低下する。
 これは、中国の一人っ子だけに見られる現象ではない。
 このため、彼らが利己的だとする批判は正しくない。
 また、一人っ子は、成長する間に絶えず自分の欠点を修正し、自分についてより深く知り、自分を高める努力をしている」
との見方を示した。

 また、米医学誌「Personality and Individual Differences(性格と個人の差異)」に掲載された北京大学と中国科学院心理研究所の共同研究報告では、
 「一人っ子は、性格のオープンさ、生活に対する満足度、外向性、情緒の安定性などの点で非常に優れている」
と指摘されている。
 一人っ子は、独立独歩の道を歩んでいるが、それが「コミュニケーション能力に劣る」こととイコールではない。
 交際範囲は非常に狭いが、友達とは堅い絆で結ばれており、友人関係も長く続く。
 さらに、ビジネスをはじめ多くのシーンで、一人っ子世代はすでに、中国社会の発展における主力軍となっている。
 ただし、人の親になる年頃になった「一人っ子第一世代」の女性は、子供を産むという女性の特性を十分に理解し、不利となる要素を避け、「一人っ子第二世代」を産み育てる自覚を十分持つ必要がある。
(提供/人民網日本語版・翻訳 /KM・編集/内山)





【国家の品格=ゼロ】


_