2013年2月22日金曜日

エッフェル塔やロンドン橋などなど:中国各地のパクリ建築物は能力誇示が原因



●20日、なぜ中国にはパクリ建築物が多いのだろうか?写真はホワイトハウスを模倣した江蘇省常熱市の裁判所。



レコードチャイナ 配信日時:2013年2月21日 21時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69632&type=0

エッフェル塔やロンドン橋、各地のパクリ建築物は能力誇示が原因―中国

 2013年2月20日、中国青年報は米国人記者の分析を通じて、なぜ中国にはパクリ建築物が多いのかを報じた。

 杭州には約3分の2に縮小した“エッフェル塔”があり、蘇州には本物よりも橋脇の高層建築物が2棟多い“ロンドン橋”がある。
  これ以外にも全国各地に様々な“ホワイトハウス”が存在している。

 また、上海市松江区の高級住宅街「テムズタウン」には、欧州中世の雰囲気を持つ街並みやバロック様式の教会、真四角な赤い色の電話ボックスなどがあり、英国王室の近衛兵のような赤い制服を着たガードマンが警備している。
 一見すると、まさに欧州の街角にいるような錯覚にさえ陥る。

 米ニュースサイト、ハフィントン・ポストの記者は
 「建築物においても古い歴史を持つ中国がなぜ、巨額を投じてパクリ建築物を作るのか疑問に感じた」
と話し、中国人がこうしたパクリ建築物を造るのは自分の能力を見せびらかしたいからだと分析する。
 欧米諸国ではパクリやコピーはタブーであり、
 自身の想像力欠如を示す行為でもある。
 しかし、
 中国ではコピーすることが技術の到達や文化の成熟を表し、
コピーした本人が低俗に見られることはない。

 では、なぜ中国人はマンハッタンやロンドンの街並みはまねて、ポーランドの街並みをまねないのか?
 それは、中国には強大な経済体に対する敬畏と憧れが存在しているからである。
 人々は強者をまねすることによって、強者と同様の豊かな生活を期待している。

 ならば、なぜ同様に経済が発展している日本の都市をまねないのか?
 ある政府高官は
 「それは当然あり得ない。考えたことすらない」
と直ちに反論した。
 他国の建築物をまねるのはなぜかとの問いに対し、この高官は
 「海外からの経験を学び、高品質で高効率、高水準な都市計画を実施しなければならない」
と答えた。

 記者は
 「これらのパクリ建築物が中国が欧米と同等の能力を持っていることの表現であるならば、将来中国が他国を超越する日が来た時に初めて自分たちの伝統ある建築物を見直すのだろうか?
 その時、このパクリ建築物はどうなってしまうのだろう」
と疑問を感じているという。




レコードチャイナ 配信日時:2013年3月2日 6時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69911&type=0

エッフェル塔が杭州に出現、中国のパクリ建築でヨーロッパ一周―中国


●28日、パリのシンボルであるエッフェル塔が杭州のとある集合住宅地に姿を現した。住宅地全体にパリの街並みがそっくり再現されているという。このような模倣建築は中国では珍しく、ネットでは賛否両論だ。写真は杭州の「エッフェル塔」。

 2013年2月28日、パリのシンボルと言えば、何を置いてもエッフェル塔だが、そのエッフェル塔がなんと杭州に姿を現した。
 場所は、とある集合住宅地で、ディベロッパーによると、3分の1スケールで模倣して建てられ、一度は撤去する案も出たが、住民に反対されたという。
 28日付で中国新聞網が伝えた。

 ハンドル名「パリfeng」は自身のブログに、杭州のマンションの間にそびえ立つエッフェル塔の写真をアップしているが、目を凝らして見なければ、そこはパリの街そのものである。

 「エッフェル塔だけでなく、パリの街並みまでそっくりそのまま真似して再現されていた。
 中国の自分たちの建築を跡形もなく解体して、欧米に追い付け追い越せとでも言うのだろうか」
と「パリfeng」は疑問を投げかけた。

 写真がアップされると、たちまち話題になり、意見は大きく二つに分かれた。
 「とてもきれいで、海を渡らなくてもバカンス気分を味わえる」
と称賛する人もいれば、
 「中国の偽物文化もついにここまで来たか。
 真似ばかりしていたら、中国の特色が失われてしまう」
と嘆く人もいる。

この「杭州エッフェル塔」が建つ集合住宅地には、他にも「シャンゼリゼ通り」や「パリ風の庭園」などがあり、住宅地全体がパリをイメージして設計されている。異国情緒溢れる景観から、ウェディング写真を撮影しに来る人も多いようだ。

 このような模倣建築は中国では珍しく、人気の観光スポットにもなっている。
 杭州のエッフェル塔、
 鄭州(河南省)のロンシャンの礼拝堂(フランス)、
 蘇州(江蘇省)のロンドン橋(イギリス)、
 広州と恵州(広東省)のハルシュタット(オーストリア)、
ビザなしでもヨーロッパを周遊できる。

 イギリスの建築家が、杭州の「エッフェル塔」とイギリスの街並みを真似した上海郊外の「テムズタウン」に対し、法的手段に訴えると言っていると報じられたが、今のところ、これといった動きはないようだ。

 中国の法律では、著作権の保護期間は著作者の死後50年で、杭州のエッフェル塔は著作権の侵害に当たらないと専門家は指摘するが、今後の成り行きが注目される。





【国家の品格=ゼロ】


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